第4話 校内順位と合格判定 (愛知県)
愛知県公立高校の入試制度は全国でも珍しいぐらい複雑です。
各学校の校内順位は前回の記事で書いた5つで計算されるとしました。
1.均等型の配点「内申点(45点×2倍)+当日点(110点)」
2.内申重視型の配点「内申点(45点×2倍×1.5倍)+当日点(110点)」
3.実力重視型の配点「内申点(45点×2倍)+当日点(110点×1.5)」
4.内申超重視型の配点「内申点(45点×2倍×2倍)+当日点(110点)」
5.実力超重視型の配点「内申点(45点×2倍)+当日点(110点×2倍)」
これを学校裁量といいます。
合格判定はどうするのかというと、文字での説明は難しいので図を使いながら書きますね。
*例として、ウホラボ工科高校 募集生徒400名、すでに推薦入試で40名が合格
残り360名に対して、600名が受験。
(推薦は募集人数の1割から2割です。特殊なのもありますので、そちらは番外編で。)
受験する高校に調査書(内申点が書かれたもの)が中学校から提出される。
これを入試担当者がポチポチと手入力するわけです。
*調査書を見ながら、2名でポチポチと入力。かなり大変。(^^;)
入試を受ける受験生全員の入力が終わると当然ですが、内申点だけで順番に並びますよね。
それがこちら。
青ゴリラさん、緑ゴリラさん、黄色ゴリラさんの順位で並びました。
当然、同じ評定の生徒がいますので、ここでは「どんぐりの背比べ」です。
Aは
合格のラインですね。内申点だけだと、黄色ゴリラさんは不合格ですね。
入試が行われます。
青ゴリラさんは内申点(37点)は高いのですが、テストではミスが多く、良い点数が取れません。
緑ゴリラさんは内申点(28点)は中ぐらい、テストも平均より少し出来る。凄いわけではないが低いわけでもない。
黄ゴリラさんは内申点(25点)、テストの点数はめちゃくちゃいいが、提出物は出さない、授業中は騒がしい。
青ゴリラさんは緊張してしまいテストでもミスをしてしまったため、点数が伸びず、全体の400位ぐらい(合計50点)
緑ゴリラさんはいつも通り、テストでの300位ぐらい(合計68点)
黄ゴリラさんはこの日、めちゃめちゃ出来て、なんと50位くらい(合計80点)
それを先ほどの表に入れます。
内申点と当日のテスト点 同じゴリラさんが交わるところに移動してみましょう。
Aの枠中には緑ゴリラさんしかいません。
青ゴリラさんも黄ゴリラさんもBのゾーンにいます。
ここで、Aの中にいる緑ゴリラさんは合格です。
ウホラボ工科高校に合格です。おめでとうございます。
で、青ゴリラさんと黄ゴリラさんはどうなるのか?
ここで、学校裁量っていうのが発動します。
Bゾーンに入っている人のみ、この学校裁量で順位をつけます。
ウホラボ工科高校は
4.内申超重視型の配点「内申点(45点×2倍×2倍)+当日点(110点)」
を選択しているとします。
青ゴリラさんは内申点37点×2×2+50点=198点
黄ゴリラさんは内申点25点×2×2+80点=180点
となります。
青ゴリラさんの方が上位になります。
これが、5.実力超重視型の配点「内申点(45点×2倍)+当日点(110点×2倍)」
だとすると、
青ゴリラさんは内申点37点×2+50点×2=174点
黄ゴリラさんは内申点25点×2+80点×2=210点
黄ゴリラさんの方が上位になります。
愛知県はBゾーンに入った人が学校裁量方式で校内順位が決まります。
学校裁量によって、校内順位が変わることがわかりましたか?
補足としては、平均的な緑ゴリラさんは校内順位は関係なく合格です。
そう、内申点を2倍とかテスト点を2倍とかの計算をしないんです。
次は、「校内順位が確定したらどうなるの?? 」です。